ミーツギャラリー企画 グループ展
「アートブルーム3 - アートソムリエ 山本冬彦が選ぶ若手作家展 -」開催記念


6月と7月に更新するMeets GalleryホームページAtelierでは、アートブルーム3に出展した6名の作家さんが、展示した自作品等について語った記事を掲載いたします。

出展作家ショートインタビュー 前編 須澤芽生/草野水樹/宮間夕子

アートブルーム3


◇出展作家ショートインタビュー  須澤芽生/草野水樹/宮間夕子


☆須澤芽生(すざわめい)さん
今は東京ですが、5年前まで大学時代4年間は風がよく抜ける沖縄に住んでいました。今回展示した「ちゅら風(かじ)」は、夏でも高い所では気持ちの良い風が吹いていたあの頃をぼんやり思い出しながら、その美しい風を表現したいなと思って描き、一緒に並んでいる作品「海の音」「光の音」も心に残る綺麗な沖縄の記憶からイメージして制作しました。
技法的に私は大学院で保存修復を学んだので、伝統的な古典技法を現在の作品制作に応用、今回は絹に描きました。そして、日頃から心の内にある細微な感情を掬いながら、その輪郭をなぞる様に作品にしています。


☆草野水樹(くさのみずき)さん
最初にアートブルーム3に出展させていただいたことに感謝しています。また、この展覧会のテーマが決まっていなかったし、初めて私の作品を観てくださる方も多いと思ったので、自分が普段やっていること、伝えたいことを意識して描いた「いつか見た夢」等を展示しました。
私は少女や動物をモチーフにすることが多いですが、それは純粋なもの、無垢なものに対する憧れる気持ちが強いから。でも、世間で言われる美人画とは、ちょっと趣きが異なり、少女のピュアさ、揺らぎ、夢見る気持ちとか、私自身も持っていたフワフワした感覚を表したい。ただし、登場人物は10代後半から20代前半を設定。少女と言うには年齢は高いかもしれませんが、今の女性の心が最も揺れ動きやすい頃だし、それを表現できれば嬉しい。そうして思いを含め、私は制作活動全体を通して全ての生命への尊敬や生命力を信じることをテーマとし、一見儚げに見えるもの、繊細でやわらかなものたちの持つ力強さを表現できればなと思っています。


☆宮間夕子(みやまゆうこ)さん
冬彦さん、推薦していただきありがとうございます。私は普段から日本とアジアの神様だったり神獣、加えて神話や思想、風習をモチーフに、いくつも重ね合わせることによって形の美しさや面白さを探りながら作品制作をし、そこから生まれる力強さと向き合っています。主人公は、幼い女の子をいつも描いているのですが、昔から「七つまでは神の子」と言うように作品の中の子どもたちも同じ意味があります。
今回のメインビジュアル「光るものつかまえた」も、女の子が「光の精霊」を捕まえる様子を描きました。これは、人間の特別なものを捕まえたいと言う純粋な気持ちを実践し、光と戯れている光景。そこに漂う様々なエネルギーを感じとってくれたら嬉しいです。
そして色彩ですが、日本の色をテーマにして、最近は背景を赤か緑にしています。赤と緑は反対色で陰陽をイメージ。動きがあるときは赤、落ち着いて柔らかいイメージは緑かな、ざっくりですけどね(笑)。

 



プロフィール

山本冬彦さん
☆山本冬彦さんからのメッセージ
コロナ禍の厳しい状況だった前々回、前回と違い「アートブルーム3」を予定通り無事開催することができ何よりでした。そして、今回も多様なジャンルの皆さんに集まっていただき、心地良い展覧会になったと思います。加えて首都圏だけではなく、京都、岐阜、山形からの作家さんも出展、一緒にやったことのない人と出会い、それぞれが刺激を受けてくれれば、私としては嬉しいです。
 
須澤芽生(すざわめい)さん 草野水樹(くさのみずき)さん 宮間夕子(みやまゆうこ)さん 集合写真

 

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