風もなく空が青く美しい冬の午後、AKIRA シモンさんを横浜のアトリエにお訪ねし、好きな画家とこだわりについて語っていただきました。
アトリエ 訪問
AKIRA シモン(あきらしもん)さん
☆AKIRA シモンさんの…
好きな画家 :
増えたり減ったりする好きな画家ですが、15歳の時に初めて買った画集はゴッホとレンブラント。
二人の存在は、いつしか私自身に馴染み過ぎて熱い気持ちは殿堂入りしてしまいました。
彼らと違い、ずっと興味を持ち続けている画家は、ベルナール・ビュフェ。
新潮文庫のF・サガンの小説の表紙で作品を知り、以後見続けています。
静岡県三島市にあり、収蔵作品が多いことでも知られるビュフェ美術館には3度行きましたが、これは私にとっては稀有なことです。
惹かれる理由ですが、彼は白黒で線の作家、私の作風とは全く違うからだと思い至りました。
線といえば、ジャン=ミシェル・バスキアも好きです。
ただし、バスキア作品はビュフェとは違い色が重要な役割を果たしていると思います。
こだわり :
特にこだわりはないのかもしれません。
言えるのは、自由のために描いています。
作品制作中の心は常に自由な状態、だからこそ続けています。
しかし、それ以上の自由も獲得できる可能性もあります。
例えば、ピカソの場合は精神だけでなく経済/金銭的にも自由になったと思います。
ただ作品が売れて有名になったからではなく、ピカソはそれを超え、錬金術師の様な存在になったのではないでしょうか。
彼がレストランで食事を終え、チェックする時、そこの店主は金額を記入することを望まず、「ピカソ」とサインすることを熱望したそうです。
何故なら、そのレシートがピカソ作品となりえたから。
経済的には無理かもしれませんが、私はこれからも心の自由のために描いて行きたいですね。