アトリエ 訪問

1月下旬、間下紗卍さんと銀座のギャラリーで会い、好きな作家やこだわりについて綴っていただきました…

間下紗卍(ましたしゃまんじ)さん

間下紗卍さん 

☆間下紗卍さんの
好きな作家 :

私と芸術の出会いは岡本太郎さんでした。テレビの中で少し変わったおじさんが両手を広げながら「芸術は爆発だあ!」と言っているのを見て真似をしていました。 彼の代表作である太陽の塔を見て、子どもながら「トンデモナイ物だな。一体何に使うんだろう?」と感じたのは今もはっきりと覚えています。その後も私の興味は 絵画よりも彫刻にありました。面白い造形であれば、純粋美術に限らず、工業デザインから建築、ファッションに至るまで幅広い分野に興味を持ったことが、 私の活動に影響を与えていることは間違いありません。気になる作家はアンリ・ルソーです。作品については皆さんご存知の通りです。私は彼の作品が好きなわけではありません。 彼の作家としての生き方、自信が好きなのです。そして、いろいろ悩みましたが、私の憧れは草間彌生さんでしょうか。【かぼちゃとドット模様】どちらも、だれもが 知っているもの。しかし、出来上がったものはだれも知らなかった【ドットのかぼちゃ】でした。これは、次世代型達磨の開発コンセプトそのものなのです。ちなみに、彼女をリスペクト しすぎるあまり今年のダルマは草間彌生モデルにしてみました。もちろん非公式ですが(笑)。

こだわり :
もともとは次世代型の達磨を開発するために作家活動を開始したわけですが、ご縁を頂きまして、現在は活動の大半をお茶道具の制作に費やしています。 岡倉天心の「茶の本」という著書の中で、茶道と達磨の関わりを知りました。私が、お茶道具に惹かれるのは偶然ではなく必然であったのだと。私は工芸職人ではないので、技巧では彼らに太刀打ち出来ません。 ですが、究極の直線と曲線にこだわることで自分自身に負けない作品を作り出したいと日々心掛けています。こだわり過ぎて作業がはかどらないこともありますが、禅道の修行と思い楽しんでいます。 また、老子はこのように言っています。「真理は反対なものを会得することによってのみ達せられる」と。自分なりに考えを巡らせたら、【温故知新】にたどり着きました。 日本の伝統工芸の美を探求することによって、誰が見ても達磨、しかし、誰も見たことのない次世代型達磨が創出できると信じて制作に取り組んでいます。

プロフィール

ポートレート
だるま作家/老人福祉施設/
春陽苑内クリニック臨床工学技士。
1977年 埼玉県川越市生まれ A型 天秤座。
東京電子専門学校 臨床工学科卒業。
ミーツアートクラブ会員。

 

好きな図録、愛読書 愛用道具 愛用アタッシュケース 2019年新作/草間彌生モデル逹磨

*作品写真提供 間下紗卍さん  (構成・撮影 関 幸貴)

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