8月上旬、伊豆の国市の山中にある小高嘉照さんの与游窯(よゆうがま)に同行、お皿作りをする小高さんのインタビューを行いました♪
アトリエ 訪問
小高嘉照(こだか よしてる)さん
☆小高嘉照さんの
好きな作家 :
陶芸を始めたのは今から40年前以上の30歳の頃でした。
動機は競馬に現を抜かしていた自分に嫌気がさし、それまでも好きだった陶芸を真剣に取り組んでみたくなったからです。
そして、陶芸を始めてからすぐ、より好きになった頃、横浜駅前にあるギャラリーで催されていた益子の作家で瀬戸浩さんの個展に入ったのですが、運良くご本人も在廊していて、私が陶芸をしていると分かると、午前11時から午後7時まで他のお客さんをほぼ無視して、私だけのために8時間、陶芸について熱く語り続けてくれ、感激しました。
その際、ギャラリーのオーナーに進められ、一番高かった大きな花入をローンで購入しましたが、今となっては良い思い出です。
また、同じ頃、日本橋高島屋で個展開催をしていたやはり益子の作家、加守田章二さんの作品に惚れ込み、初めて日曜日に見て、その後の月曜日から土曜日まで毎日、午後から会社を休み高島屋に通いました。
とにかく加守田作品から宇宙が感じられ、とても素晴らしかったのです。
そして、ご本人が在廊している時、湯呑を作って欲しいとお願いしだら、「三年ぐらい予約が入っているのでごめんね」と言われたのですが、その数年後には亡くなり、本当に残念な思いをしました。
しかし、先の瀬戸さんも早逝でしたが、お二人から私は陶芸の奥深さを学んだ気がします。
こだわり :
陶芸の師であり、私とっては美し過ぎた小嶋章光先生から、「丸いモノは丸く作れ!」と言われています。
そして、抹茶茶碗は品がなければダメとも。
だから、今も作るのが難しく、大小茶碗合わせて2000個は作りましたが、抹茶茶碗は3個しかできませんでした。
つまり陶芸は深いです。
最初は楽しかったけれど、やればやるほどきつくなります。
しかし、お皿を作っている時が最も楽しいかな。
大きいのを作ると重みでうまくできないし、10個に1個ぐらいしか成功しないけれど粘土と格闘している感じが面白く、最終段階の焼きの難しさを実感できるのがたまらないのです(笑)。